民族風習
民族風習
仏浴祭
 旧暦4月8日は、噂によると、釈迦牟尼の誕生日だそうで、人々はこの日に、仏事を行わなければならないそうである。伝説の 「竜王が香水を釈迦太子に浴びさせる」という物語をまねて、線香漬し水を釈迦牟尼の仏像に浴びさせ、仏の誕生を記念して、したがって、「仏浴祭」と言われているのである。
 昔、淮安民間の各寺院は仏浴びの風俗もあり、それと同時に、竜華会を催して、僧・尼らは仏経を唱えて、仏祖釈迦牟尼の誕生を記念した。その日に、人々は魚、カメ、マキガイ、ドブガイを買って放生したり、烏飯を食べたりする習わしがある。噂によると、放生は仏教を信奉する慈善行為の一つで、烏飯が仏陀への供え物なので、人が烏飯を食べるのは、仏の賜りを分かち合う意味があり、病気を払って長生きできるという。
 現在、この祭りは寺院と仏教の信徒以外に、祝祭する人はほとんどなくなった。
端午節
 旧暦5月5日は、端午節である。昔、端午の時に、各家庭の門にはショウブとヨモギを挿し込まれて、ショウブ剣掛け、ヨモギ鞭振りという意味があった。噂によると、ヨモギ鞭は喜び事をもたらし、ショウブ葉は妖怪を斬ることができるという。母屋に鍾馗の像を掛けるのは、魔を除けて災難を免れることができるという。昼ごろに会食する場合、黄酒を飲む。子供達の手足、首には五色の絹糸が掛けられて、「長生き線」と言われている。家々も芦葉でちまきを巻いて、噂によると愛国詩人――屈原を記念するのである。
 解放前、清江浦の端午の午後は、竜船遊びというイベントがあったそうである。建国後、鍾馗像掛け、黄酒飲み、竜船遊びなどという風習は冷えてきたが、残った風俗がまだ保存されている。
清明の柳挿し
 もともと、清明は24節気の1つであったが、春秋の時代では民間祭日にになった。
 清明節の時、淮陰はその他の地方と同じように、墓参り、凧揚げ、春遠足という習わしがある以外に、また他のいくつかの地方特色のあるイベントもある。1つは、中国料理のギョーザ食べである。淮陰の農村で祭りをする時に、ギョーザがよく用いられている。清明節の時に、煮て熟したギョーザをいくつか盛って、祖先の位牌の前に奉げるまで、家族は食べてはならない。これは貢ぎ物としているから。別の意味もある。「淮陰人は水餃子を「弯弯順」と呼んで、この佳節にギョーザを食べるのは、年間の旱魃・冠水に心配しないことと五穀豊穣を期待する意味である。年間で挫折を受けても、災いに逢うたびに、福に転じて、すべてがうまく行くことも意味している。もう一つは。扉の上方の軒下で柳の枝を挿し込むことである。そうしたら、十分に春の息吹を感じることができる。それ以外に、また門に柳の枝を挿し込むことは、邪気を追い払って魔を除けることができるそうで、従って、どの家でも柳を挿し込む習わしがある。